第44回日本脳神経CI学会総会
会長 小笠原邦昭(岩手医科大学脳神経外科学 教授)

 このたび第44回日本脳神経CI学会総会を当講座で主催させていただきます。白河の関以北で本学会が開催されるのは、1998年の札幌大会以来であり、東北6県では初めてとなります。

 第44回の本学会のテーマは「Neuroimagingを用いた中枢神経疾患の病態解明~画像原理の正しい理解と自由な発想~」とさせていただきました。医師として、診断の困難な疾患を診断することあるいは治療の困難な疾患を治療することは医師冥利につきます。しかし、「疾患の病態解明」ができた時には、臨床医と言えども研究者・科学者冥利につきます。そして、「中枢神経疾患の病態解明」には多くのNeuroimagingが使用されています。さらにはそれらの組み合わせによる作成された精細な画像が使用されています。第44回の本学会では、これらのNeuroimagingを縦横無尽に駆使して、中枢神経疾患の病態解明をしてきた成果を発表していただきたいと思っております。

 昨年9月の時点で新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、「第44回の盛岡大会は完全webとすることとしました」と決定しましたが、むしろ「完全web学会」だからこそできる学会を目指しました。こちらから依頼申し上げた演者の方々にはすべて御快諾をいただきました。On-siteの学会では、所属施設の会議あるいは他の学会とのダブルブッキング等でなかなか主催者が構想した通りの演者の方々に講演をしていただくのは困難なことが多いのですが、web学会ではどこにいても学会に参加できるメリットがあり、内容は充実することを実感しました。今回は、特別講演、教育講演、シンポジウムはweb上のライブで行い、その後オンデマンド、また一般講演は一定期間のオンデマンドといたしました。質疑にライブ感が薄いことは否めませんが、そのかわりじっくりと講演を視聴できるメリットをご堪能下さい。

 皆様の第44回日本脳神経CI学会総会への積極的な参加をお願いいたします。